この本は、半分は著者の自伝のようなものですが、なるほどどうやったら前向きに会議というものを進められるかがなんとなく整理できました。
「~できないのが問題ですね」ということを言って会議をはじめても、みんな「うーんどうするかな」となってしまうわけです。
「~するにはどうしたらいいでしょう」ということを最初にいえば、建設的な意見が出しやすくなる。そんなちょっとした工夫が書いてある本です。

会議なんて、どの会社でもよく行われているでしょう。
でも、よくあるダメな会議ってどんなのでしょう。
僕のたかだか5年くらいの経験から挙げるとすればですね、
その1。司会者である管理職の人が、
「さて今日は画面遷移について話し合いましょう。」といって資料を配る。
「ではまず1ページ目を見てください。」という調子で始まるやつです。もちろん50ページまでありますよ。こうなると、ほとんど管理職の人の説明の時間です。あなたの演説のために集まっているわけじゃないんですけどね。
前の日に参加者全員がその資料に目を通しておくだけで、ポイントだけ議論して終わることでしょう。
その2。司会者である管理職の人が、
「じゃ、1人ずつ進捗を報告してください。」と言って、長時間拘束されるやつ。
進捗報告なんて、司会者のあなたが満足するためにあるだけでしょうな。世界一意味のない会議の1つと僕は思っています。管理職なら、あなたが1人ずつ事情を聞きまわったほうが、よっぽどいいチームができあがると思います。
その3。管理職の人が、
「いまちょっといいかな」とか言って会議室に誘い出し、話をする。無神経に内線かけてくる人も同じですね。そこにいるんだから、メールするより話したほうがはやい、とでも思っているのでしょう。
しかし頭脳労働者が、集中が途切れた後、再び集中して作業できるまでにどれだけ時間がかかるか知っているのでしょうか。机の前に座っている時間全部働けるとでも思っているんでしょうか。
肉体が労働している時間=頭脳が労働している時間じゃないですよね。いくらなんでも。
というわけで、会議についてじっくり考えてみるにはいいきっかけとなった本でした。