宇宙テレビ

NASA TVを見た。野口飛行士が、国際宇宙ステーションのZ1トラスにある、壊れたコントロール・モーメント・ジャイロを交換した後だった。宇宙飛行士のヘルメットのカメラが捉えた映像が、宇宙でさっき行われたことが、家のパソコンですぐ見れる。凄い時代だ。
これには僕の好きな番組の1つ、NHKスペシャル 新・シルクロードもかなわないと思った。いや、あれはヨーヨーマの音楽にやられているだけだと分析している。

さて、2人の宇宙飛行士は、作業開始にあたり、まず手すりをたどりながら国際宇宙ステーションに移動。もっと凄い移動装置でもあるかと思ったら、「手すり」なのか。
ロボットアームに足を固定して、故障した装置を取り外し、それを両手にしっかり抱えたまま、屋根を開いたシャトルの貨物室へ移動させたという。地上では282キロもある重い装置を、手で持ち上げて移動させている。もう想像の域を超えた出来事だ。

しかも、6時間半も宇宙で作業しっぱなし。背景には明るく輝く地球が見えても、すぐ隣は放り出されたら最後の、永遠の宇宙空間。まさに危険と隣り合わせの仕事だ。
3層の下着の上に、11層の宇宙服。重量といい、厚みといい、平安時代の十二単を彷彿させる。竹取物語のことも考えると、どうもあの時代の宇宙観が、今さら現実化しているんじゃないかと思う。ちょっと無理やりか。

宇宙服には、気圧を調整し、酸素を供給する生命維持装置が背中にある。誤って宇宙空間に放り出されたときに13分間噴射できる窒素ガスも用意されている。もしもの時には、13分以内に自力で帰還しなくてはならないのだ。考えただけでもぞっとする。

そういうことを考えながらNASA TVを見ているので、かなり緊張する。
船乗りは「一寸下は地獄」と言って、薄い船板の下は底深い海であることを表現したが、まさにそんな感じだろう。

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