2005年3月アーカイブ

Macromediaさんのご依頼で、なぜかアップルストアGinzaでセミナーの講師をやることになりまして。しかもDreamweaver。しかもなんと来週。急すぎます。
https://service.macromedia.com/apple0407/PAGE1.cfm
思えば、2003年頃までは、ウェブ制作=いかに速くテーブルを組むかというところで勝負していたわけで、なんで今CSSなのよ、というところからお話できればいいかなと思います。たった60分ですが。
アップルストアでしゃべるというのは、多摩美の教室でしゃべるのとは何かが違いますな。

ついに本が発売となった。2ヶ月で書いたとは思えない厚さだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479732788X/
マクロメディア広報担当の方にアピールしてきた。
帰りに、ビックカメラ有楽町店に行ってみたら10冊くらい平積みされていた。ゴーレムの時は、発売日なのに棚に収めてあったので、平積みは実に感動的だ。
しばらく、誰か買わないかと見ていたが、そもそもその一帯の本を買いに来る人がいなかった。
丸っきりのFlash初心者には厳しい内容。しかし、Flash上で絵を描いたことがあるというくらいの経験さえあれば、「変数って何よ」というところから書いたので読んでいただけると思う。いくらかお役に立てるとよいさー。
次は携帯Flashの作り方の本でも書くかな。

もの凄い速さで印刷されてきた。厚い。こないだまで原稿書いていたから、こうして実物が送られてくると実に変な感じだ。
書名もいつの間にか変わっているし、斜めの帯には「推奨されない昔の書き方を完全に排除」なんて書いてあって、びっくりする。ははは。他のFlash本の著者から苦情来るかもな。月末に書店に並ぶそうです。本屋で見かけたらぜひ平積みにしておいてください。

オカケンさんにバイナリースター計画(仮称)について話したら、自分の中の考えも妙にまとまってきた。
僕はもうこれと決めていることでもつい人に相談してしまいがちなのだけれど、人に話すということは考えを整理するというプロセスで非常に重要ではないかと思っている。相手はいい迷惑ですな。
旅行の計画も、漠然と考えていたものが、何人もの人に話しているうちにまとまってくるから不思議だ。しかもそれはいつも膨らみがち。5月、E3に行って、単純往復で帰ってこようと思っていたものが、いつの間にかニューヨーク、ロンドン、フランクフルトを経由して帰ってくることになった。
今年末で持っているほとんどのマイルの期限が切れる。この先いつ休めるのかも分からず、この機会に3分の1を使ってしまうことにした。17万マイル、ファーストクラスで世界一周。もちろん宿は安宿だ。ちょっとなかなかできない体験になりそうだ。

契約書が到着した。韓国、台湾で出版する権利とか、翻訳版が出るときの考え方とか、結構とんでもないことまで書かれていてびっくりする。
僕が最初に本格的な契約書を見たのは、セガでドリームキャストの制作をやったときに結んだものではなかろうか。全部読むのに時間がかかって仕方がなかったことを覚えている。それは、もうゲームを発売するまで後戻りできないことも意味するもので、当時はかなり興奮していた。
それにしても、甲とか乙とか、どっちがどっちか分からなくなるなー。

僭越ながら、2005年の最優秀賞を差し上げたい。コピーも秀逸。
http://www.jes24.co.jp/tvcm/index.html

技術解説書には、サンプルと呼ばれる作例が付くのが普通だ。最近はCD-ROMを付けることは滅多になく、ほとんどがダウンロードしてもらう形で、本とは別に提供している。
ただこうなると、本を買わずにサンプルだけダウンロードすることも可能なので、本を読まないと内容が分からない程度にはしておきたい。難しいところだ。
今回は、オカケンさんというデザイナーがちゃんと作ったサンプルなので、その辺の技術者が1人でサンプルまで作った本よりもぐっと見栄えがよい。本文デザインもオカケンさんなので、オカケンワールドを満喫できる、オカケンファンにはたまらない1冊となっている。(表紙、帯は口出しできず)

執筆が一通り終わったところで、「そういえば契約書まだでしたねー」と、契約の話がでてきた。原稿料(印税)だ。すっかり忘れていた。
1冊売れるごとにいくらかもらえるというシステムだ。共同執筆者のオカケンさんと山分けにすることにした。といっても、まぁびっくりするくらい小額なので、事件にもならない。
執筆は、本がかなり売れないと割に合わない仕事に違いない。でも、ゲームを作ったときと同じで、何から何まで初めての体験。1つの作品を作っていく過程が実に楽しい。編集者が、よい本を作りましょうと熱意をもってくれて仕事をしてくれるのもなによりだ。
Flashの本としてはあまりに後発。ならば他の本と決定的に違う何かを書けないかと模索した。過去の習慣をばっさり切り捨てた、既存の本にけんかを売っているような内容になった。ひょっとしたら、業界人からもの凄い批判をあびることになるかもしれない。
しかし、自分が正しいと思う内容のものが書けて、よい編集者がいて、よいデザイナーがいて、限られた時間の中で可能な限りよい本ができれば、それでよいではないか。

校正作業のために赤いペンを買った。ヨーカドーで15分くらい悩んで一本買った。それまでは3000hPaの高圧力がウリの、ボールペンのようなペンを使っていたけれど、「ダマ」ができて汚いので、細くて「ダマ」ができないペンを探した。結局0.4mmという太さに落ち着いた。ZEBRAの SARASA。このペンは校正のために作られたのではないかと思うほど、ちょうどいい。
校正をやっていると、これを見る編集者と作業者の姿が目に浮かぶ。「修正してっていうから修正したのに、結局元に戻すのかよー」とか言っている姿だ。だからせめて、これまでにないほど丁寧に字を書くようにした。
今は、紙の束でしかないが、月末には全国の書店にこの本が並ぶ。ちょっと信じられないことだ。

春から夏にかけての恒例行事といえばやはり、4月のマスターズゴルフと、5月のE3ということになるかと思いますが、特にロサンゼルスで開催されるゲームの展示会「E3」は、世界のあらゆるゲーム業界関係者が一同に介す催しでして、常宿フィゲロアホテルのけだるさも相まって、毎年2月ごろからそわそわしてしまうのです。
今年はもう予約完了しました。5/18~22まで現地にいますので、関係者の方ぜひ現地でお会いしましょう。

校正地獄が始まった。これは実際やってみると、執筆地獄よりも辛い。とにかく紙の束がぶ厚いのだ。
本文、表組み、編集者がよかれと差し込んだ(差し込んでくださった)文章、キャプション、画像の内容、チェックすることが山ほどある。夢の中にも赤い線がでてきた。
後回しになった、「はじめに」「リファレンス」「索引」などの制作も進めつつだ。「はじめに」は、ちょっと笑える仕掛けを入れることができてよかった。編集者も笑っていた。
実質1ヶ月間で三百数十ページの本を作ろうとしているのだから、その勢いたるや凄まじいものがある。
ゲームではマスターアップといったが、本では校了というのですな。校了、すなわち全ての修正がなくなる日は果たして訪れるのか?

校正地獄が始まった。
明日は書名と発売日と初版部数と価格が決まる。

いつものようにヨーカドーで南アルプスの天然水2L(108円)を買ったら、持つところが凹んでいた。たったこれだけのことが、なぜ今までのペットボトルにはなかったのか。革新的発明だ。
感動して水を飲みつつ、今夜も赤字を入れる。

机についたら原稿を書くパブロフの犬と化していたら、原稿が300ページ超となる見込みとなり、編集者にその先の部分をカットするように指示された。つらい。
ここのところ、毎日20ページは書いている気がする。夜遅く床についても、書いていた章の続きが頭の中で書かれていくため、眠りが浅い。あと何日かで執筆が終わったとしても、それはつまり校正地獄の始まりに過ぎない。
本を作るというのはこれほどまでに大変なことか。出来たときの感動はゴーレム以上となるのか。果たして。

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