2007年11月アーカイブ

砂の上に置いてしばらく経つと、やがてひょろひょろした根が出てきたので、そのまま小さい鉢に差して放置しておいたところ、なんと脇から赤い芽が出てきました。しかもいきなり割れています。意外な上に意外な展開に驚いています。葉を取ってから4か月くらいですか。凄い生命力です。

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謎のセダム

「~と思います」というあいまいな表現が最近気になっています。特にメールの文章中に、最近よく見かけます。
全部が気になるのではなくて、責任ある立場にある人が、「赤のほうが良いと思います。」「文章が長すぎると思います。」といった、あいまいに自分の考えを述べる場合の表現に問題を感じるのです。このように書く人が何人もいます。その人の中で進化すると、「ぜひ制作させていただきたいと思います。」のような、謎の表現にまで発展するので、注意が必要です。
責任をあらかじめ回避しようという考えからか、人より少しでもあいまいな表現を、いつの間にか探しにいってしまうのでしょうか。「か」が本当に必要かどうか、これからはしっかり見極めて使いたいと思います。

2月頃芽が出て、3月頃に咲いていたスノーフレークですが、夏まで葉が残った後は、すっかり枯れ果てたように見えていました。そのままにしてベランダの隅に鉢ごと置いていたのですが、他の植物が次々と葉を落としている今、なんともう芽がでてきています。まだ春じゃないですよ!

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スノーフレーク(ヒガンバナ科)

最近の鉄道キャラクター事情をお知らせする前に、PASMOグッズについて。
写真だけ撮ってすっかり忘れていたのですが、9月の終わりにPASMOのロゴが入ったダンボール箱が届きました。PASMOのオートチャージの引き落としの相手としての「Pastownカード」のご利用キャンペーンのプレゼントらしいです。知りませんでした。箱のまわりにいろんな表情のパスモのロボットが描かれていて、いい感じです。中身は割と普通なラインナップでした。

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PASMOの箱
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PASMOグッズ5点セット(ストラップ、ハンカチ、マウスパッド、付箋、パスケース)

さて、では、最近の鉄道キャラクター事情を整理しましょう。

大変です。JR九州が福岡・北九州エリアにICカード導入です。「SUGOCA」です。この名称は、機能的なメリットや新サービスのインパクトを表現しているそうです。ちなみに「すごか」は九州の方言で、すごいの意味です。さらに、スマート・アーバン・ゴーイング・カードの略だそうです。略称の元になる言葉を、後から無理やり作らんでもいいやんかねー。
キャラクターの名前は「カエルと時計」。これはひどい。まとまりが悪くて覚えづらい。特急つばめとかソニックを生み出したあの勢いでなんでやらなかったのでしょう。ツバメのシルエットだけとかでスタイリッシュにいってほしかった。失望しました。

福岡の縦軸、西日本鉄道は「nimoca」です。もちろんナイス・マネー・カードの略です。キャラクターは「フィレット」です。キャラクターに名前つけるのをやめるのが流行りなんですね。

福岡の横軸、福岡市営地下鉄も2009年にICカード導入を発表しました。名称やキャラクターなどは不明ですが、僕は「FUKOCA」を提案します。もういいじゃないですか、そういうので。ただ、福岡市交通局は過去に「乗っチャリパス」「よかネットカード」など発売しているので僕の勧告に従わない可能性大です。

JR北海道も2009年に「Kitaca」導入です。なんとかの略称という言い訳がなくて潔いです。みなさんも見習ってください。キャラクターはエゾモモンガ。北海道の形をイメージしたんですかね。

さて最後はお待ちかね、あの京成電鉄のパンダの情報です。なんと、ケータイストラップが発売になりました。まさかグッズがでるとは。キャッチコピーは「いつでもどこでも京成パンダ」です。デスクトップ壁紙もありますが、こちらは強烈です。イベントカウンターで京成カードに申し込むと、京成パンダポーチがもらえるそうです。本気ですか。

かどうかは実際のところ知らないが、僕の大学の後輩に先崎くんというグラフィック・デザイナーがいる。福岡でがんばっていると聞いていたが、この度なんと東京で展示をやるというのでふっこさんとゆっこさんと待ち合わせて、外苑前の会場に行ってみた。

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ORIKAMI /TAKAYUKI SENZAKI (TETUSIN) Exhibition

普通は手のひらサイズの折り紙で折るはずの、椅子やらコタツやらが、金属製でしかも実際に使える大きさで展示してあった。写真に撮ったら、でかい折り紙にしか見えないのに、それは金属でできていて、結構厚みもあってしっかりした構造物になっている。

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まるで折り紙に折られた金属製のこたつ

このこたつ、中を覗くと内側には模様があって、本当に印刷された紙で折っているみたいだ。どうですか、1つみなさんのお宅にも。

講演者パスはフリーパスなので、どのセッションでも飛び入りして聞けるということで、2日目はtha社の中村勇吾氏のセッションを聞いた。とにかくすごい量の事例をテンポよく紹介していて、圧倒された。なにやらどこかの美大の講義向けと思われるスライドに沿って、作品群が、発想のベースによって分類されていた。ある表現が面白いと思ったら、徹底的にやってみて、それでしばらく置いてみたりして、それが「枯れる」まで待つ。そしてある時、たぶん特にスケジュールに余裕がないときに、その枯れた表現が生き返って新たな作品に昇華するようだ。やはり興味のあることは、飽きるまで徹底的に続けることが重要だ。後で何に活きてくるかわからない。

他のセッションにも参加しようと思ったが、いろんな方面の関係者に呼び止められ、お茶しながら打ち合わせをしたりして、結局参加できたのはこれ1つだった。
MAXは、デザイナーも開発者もディレクター的役割の人も、みんな相手にしようという欲張りなイベントだ。Adobeのソフトウェアは今や数を数えきれないくらい豊富になっていて、相手にしている業界も幅広い。そういう人たちを一度のイベントで満足させようというのだから、セッションのタイトルと説明が、実際の内容と剥離して裏切るようなことがあってはならない。何人かの参加者の感想を聞いていたら、このような剥離が多くのセッションであったらしい。これは講師全員が注意しなくてはならない。

夜はなんと会場全体がカジノに様変わり。全員それぞれおもちゃ銀行券300ドルを渡されて、ルーレットやダーツなど思い思いのゲームで楽しんでいた。ディーラーもちゃんとした人が来ていて本格的。僕はずっとルーレットの台にいた。最初はちょっとずつ賭けるものの、チップが増えてくるといい気になって、どーんと賭けてみたりする。ああ、人はこうやって駄目になっていくのか。僕のことをなぜか「教授」と呼ぶ、某社のオヤマさんが、「ゼロがきそうな予感がする」と言うと本当にゼロがくるので、まわりの客がみんながあわててゼロに掛けるという、あやしい感じがおもしろかった。
ジャズピアノの生演奏に、大道芸人など、もうとにかく祭りだーという感じで盛り上がっていた。そういう雰囲気の中、「昨日のセッションよかったです」と声をかけてくれる人もいたりして、酒もうまかった。すっかり乗せられた感じだ。

しかし、どうやらすべてのセッションはアンケートという名目ですべての人に採点されていたらしく、評価はきっと点数という形で直接的に出てくるのだろう。現実はなんとも厳しい。

Adobe MAX JAPANで、Flash Lite 3.0のセッションの講師を担当した。会場につくと、AdobeやNokiaの知っている人だらけで、なんだか知らない間にいろんな人と知り合ったのだなーと思った。年に一度のお祭り的でしかも大真面目なイベントなので、会場の雰囲気はすごくよかった。講演は60分。新技術はそれ自体に勢いがあるので、紹介する側も楽しい。

ちょっと資料を用意しすぎてしまい、時間内に紹介しきれなかったのがくやしい。さらに、事前に調査してもらったにも関わらず、本番では携帯の電波が入らなくて、うまくデモできないコンテンツもあって大変だった。僕はセミナーで、かなり無謀なデモをやっていつも聞いている人をひやひやさせる。なおかつ具体的なことをしゃべるようにしている。抽象的な話はふわふわしていてつかみどころがなく、ひたすらに眠くなるからだ。

セミナーが終わって、名刺交換の列ができた。これまでで一番多かったのではないか。ありがたい話だ。セミナーをやるたびに、ビジネスチャンスが広がっている。自分が名刺交換に行くこうかなと思う条件を考えてみると、まずなにより、自分に近い存在でないときつい。人間味があって親近感がないと近寄りがたい。それから、自分より圧倒的に知識と経験がある感じも必要か。意外とこの業界は広そうで狭いので、その道の人と人脈を作っていくのは重要だし大変だ。でも実は、単に名刺交換してこいという上司の命令に従っているだけなのかもしれないのだけれど。

しかしなにより、あとでお客さんから直接聞いた、「なんかすごく楽しんで仕事をしているだなというのがよく分かりました」という感想が、実は一番衝撃的だった。「今日のセミナーの中で一番おもしろかったです」という声もあった。僕のセミナーは、技術を伝えているように見えて、実はまったく違うものが伝わっているのかもしれない。それは、勢いとか、楽しさとかそういうものなのかもしれない。だとしたら果たしてこのセミナーは、技術セミナーとして成功だったといえるのだろうか。

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