Adobe MAX JAPANの夢と現実

講演者パスはフリーパスなので、どのセッションでも飛び入りして聞けるということで、2日目はtha社の中村勇吾氏のセッションを聞いた。とにかくすごい量の事例をテンポよく紹介していて、圧倒された。なにやらどこかの美大の講義向けと思われるスライドに沿って、作品群が、発想のベースによって分類されていた。ある表現が面白いと思ったら、徹底的にやってみて、それでしばらく置いてみたりして、それが「枯れる」まで待つ。そしてある時、たぶん特にスケジュールに余裕がないときに、その枯れた表現が生き返って新たな作品に昇華するようだ。やはり興味のあることは、飽きるまで徹底的に続けることが重要だ。後で何に活きてくるかわからない。

他のセッションにも参加しようと思ったが、いろんな方面の関係者に呼び止められ、お茶しながら打ち合わせをしたりして、結局参加できたのはこれ1つだった。
MAXは、デザイナーも開発者もディレクター的役割の人も、みんな相手にしようという欲張りなイベントだ。Adobeのソフトウェアは今や数を数えきれないくらい豊富になっていて、相手にしている業界も幅広い。そういう人たちを一度のイベントで満足させようというのだから、セッションのタイトルと説明が、実際の内容と剥離して裏切るようなことがあってはならない。何人かの参加者の感想を聞いていたら、このような剥離が多くのセッションであったらしい。これは講師全員が注意しなくてはならない。

夜はなんと会場全体がカジノに様変わり。全員それぞれおもちゃ銀行券300ドルを渡されて、ルーレットやダーツなど思い思いのゲームで楽しんでいた。ディーラーもちゃんとした人が来ていて本格的。僕はずっとルーレットの台にいた。最初はちょっとずつ賭けるものの、チップが増えてくるといい気になって、どーんと賭けてみたりする。ああ、人はこうやって駄目になっていくのか。僕のことをなぜか「教授」と呼ぶ、某社のオヤマさんが、「ゼロがきそうな予感がする」と言うと本当にゼロがくるので、まわりの客がみんながあわててゼロに掛けるという、あやしい感じがおもしろかった。
ジャズピアノの生演奏に、大道芸人など、もうとにかく祭りだーという感じで盛り上がっていた。そういう雰囲気の中、「昨日のセッションよかったです」と声をかけてくれる人もいたりして、酒もうまかった。すっかり乗せられた感じだ。

しかし、どうやらすべてのセッションはアンケートという名目ですべての人に採点されていたらしく、評価はきっと点数という形で直接的に出てくるのだろう。現実はなんとも厳しい。

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コメント(2)

生まれて初めてルーレットやりましたが、
あんなに楽しいとは…!!
教授が徐々に富豪になっていくのが見ていておもしろかったです~。

ルーレットおもしろかったですね。あまりにおもしろすぎて、セミナーの内容を全部忘れてしまいそうでした。
ところで僕のことを教授って呼ぶのやめましょう、ただの会社員ですから…。

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