day1. フランクフルトは雪だった

成田空港のカウンターでは手間取っていた。予約が二重に入っているというのだ。ルフトハンザの予約と、ANAの空席待ち。係員もこんなことは初めてでどうしていいか分からないといった感じで、おどおどしていた。結局20分ほど待たされた。幸先良くない。

成田のスターアライアンス・ファーストクラスラウンジは2度目。ここに来るのもこの人生これが最後だろう。前回はただならぬ高級感の漂う乗客であふれていたラウンジも、今日はラフな感じの人が多くてジーンズの僕としては多少居心地がよかった。

さて、ルフトハンザドイツ航空のファーストクラスといえばバラだ。例のバラが座席の脇に置かれる。本日のシートは非常口座席。ここには非常時に使う脱出扉があるので、自分の1つ前のシートは遥か彼方にある。しかも今日は隣一列全部空席。こんな日もあるのですな。こうなるともう、広い部屋にいるようだ。

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空席だらけのファーストクラス

しかし、ここ数日の気温の変化についていけず、腹の調子が良くなく、せっかくの機内食もおいしくいただけない。残念。やはり旅行は万全の体調で望みたい。

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これでも前菜の一部だった気がする

映画も英語/ドイツ語のものが多くていまいち楽しめない。仕方ないので、司馬遼太郎の「峠(上巻)」を読む。「侍はこわい」以来、すっかり時代小説にはまりこんでいる。
機内で長袖のポロシャツをもらう。あとは歯ブラシ、保湿クリームなど。旅行にあったら便利なものは、なんでももらえそうな勢いだ。

ANAなら、この人はこういう風に機内で過ごしたいのだなと察して、先回りしてサービスしてくれる。ルフトハンザは基本的に放置で、要望を受けてから対応する。人は他人との接し方、時間のすごし方の温度感に好みがあるので、一概にどちらがいいともいえないだろう。僕はANAのほうが楽しいかなと思った。

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食べかけのデザートと紅茶のポット

長いフライトの末、ドイツ・フランクフルトには定刻どおりに着陸。乗務員から「snowy」と聞いてはいたけど、そこは一面の雪だった。積雪もある。これはなにかまずいことになる予感がした。
タラップ車がやってくるのに10分、バスがやってくるのにさらに数十分かかる。雪はさらに強くなり、ちょっと先も見えなくなる。これは空港全体が麻痺しつつあると察した。

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雪が降り大混乱のフランクフルト空港

乗り換えのためラウンジに向かうが、なんだかやたら人が多い。出発スケジュールの画面を見ると、ほぼ全便が遅れている。これは大変なことになってきた。オカムラ氏たちがいるオランダ乗換えの先発隊に、携帯から国際電話をかける。向こうは少しの遅れはあるけれど、順調なようだ。とりあえず数時間遅れそうだと伝える。
人が全然出て行かないので、ラウンジが人であふれ、立ったままの人も出てくる。ファーストクラスラウンジで座れないなんて、凄い状況だ。

このフランクフルト空港の出発便表示画面がよろしくない。キャンセル便を単にリストから消してしまうのだ。これでは、すでに出発してしまったのか、キャンセルになったのかが分からない。そこで、全ての人が自分の便がどうなったのか問い合わるためにカウンターに並ぶ。カウンターには50人以上の人がならび、非効率な感じだ。ドイツ国内線は全便キャンセルになったようだ。この分だと、滑走路はほぼ閉鎖されているのだろう。
ANAで飛んでいたはずのクロイ氏と電話がつながった。フランクフルトに降りれず、なんとパリにいるらしい。これは大変な旅になってきた。

30分も待って、ようやく僕の順番が来た。あなたの便はキャンセルされた。次の便もキャンセルされた。21時の最終便は運行予定だが満席だ。空席待ちをするか?と聞いてきた。するに決まってる。今日スペインに着きたいのだ。人によっては、さっさと諦めて近くのホテルを手配してもらう人もいた。賢明な判断だ。
15時にドイツに着いて、21時の便だ。6時間も空港にいると、さすがの飛行機好きでも飽きる。この様子だと、もっと早く、朝から待っている乗客もいるのだろう。
この辺りで日本時間では日付が変わる。めちゃめちゃ眠たいが最終便に乗るために油断できない。

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