Taylor Eigsti

テイラー・アイグスティというピアニストだ。
コンコード・レーベルに移籍して最初のアルバム、「lucky to be me」を聞いたら、久しぶりに車が欲しくなった。福岡にいたころのように、スマート・カブリオに乗って、海沿いの道をゆっくり走りたい。

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有楽町にいって、東京駅に向かっていたらHMVがあって、ふらっと入ったところで、このCDを発見した。試聴機にあったので、3曲目の「love for sale」を聞いて、2分後にはレジにいた。

2曲目の「get your hopes up」は、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスという構成で、南国の夕暮れにはぴったりだ。沖縄の夕暮れをドライブするときにぜひかけたい1曲。流れるようなピアノがあまりに美しい。5分間という時間があっという間に過ぎてゆく。

3曲目は、スタンダード「love for sale」だ。出だしがかっこよすぎる。そう来たか!
ドラムをたたいているのはLewis Nash。爽快なリズムに、Christian McBrideのベースが歌う。こんなにも聞きなれた曲が、こうも新鮮に聞こえるのか。
福岡から唐津に向かう国道202号線で聞きたい。首都高湾岸線でもいいかもしれんけど、東京はよく知らない。

4曲目「i've seen it all」は、何の曲かと思ってきたら、ビョークが映画ダンサー・イン・ザ・ダークで、列車の上で歌っていたあの曲だ。休日の午後に聞くと、心に染み入る。

7曲目「woke up this morning」は、ホーンアンサンブルが入る、普段僕があまり聞かないタイプのジャズだ。中盤からのアイグスティのソロには驚かされる。自由で、心が弾いている。つい首が揺れる。

8曲目「promenade」は、開始43秒あたりのベースで気づく。なんとクラシックの名曲、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」の曲だ。これをジャズで演奏してしまおうというのだから凄い。僕はこのアレンジ、かなり好きだ。

ジャズは高校生の頃から聴いているので、その頃悩んでいたこととか、辛かったこと、楽しかったことをすぐに思い出す。住んでいた家だとか、付き合っていた女の子とか、よく行っていた店とか、よく通っていた道とか。それはもう、何も考えなくても頭に情景が浮かんできて、どうしてもかき消すことができない。

果たしてこのアルバムの曲にはどんな情景が結びつくのか。それは1年くらい経ってみないとわからない。

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